芳本医師インタビュー

子どもの診察を通して、ご家族の成長も見守る

神戸百年記念病院で小児科医として勤務して20年、たくさんの子どもたちを診てきました。この地域は子どもの人数が比較的少なく、子どもたちだけではなく、ご家族とも顔見知りになります。すると、診療だけではなく、ちょっとした育児の悩みや成長の報告をお聞きすることもあります。子どもを通して家族全体をみていく、そんなイメージです。
また、神戸百年記念病院には小児科病棟がなく、外来診療の後は家庭で子どもさんを看ていただくことになります。その際の注意点や、再度医療機関にかかるべきケースなど、家庭看護で困らないようにお話することを心がけています。入院が必要な場合はもちろん、近隣の小児科病棟のある病院をご紹介させていただきます。

子どもたちに寄り添う、「地域の子育てアドバイザー」でありたい

子どもが大きくなり成長するにつれて、ご家族のもつ悩みも変わっていきます。私自身も一人の母親。わが子の成長とともに悩み、さまざまな経験もしていますから、子育てをする母としての気持ちに寄り添いやすい、というのはあるかもしれません。
よく、患者さんのご家族から「先生だから聞いても良いかなと思って」と、他では聞きにくいことを相談されることもあります。でも、そうした親だからこその悩みや気づきは、意外と大切な情報です。子どもたちの普段の何気ない行動が、実は何かの病気のサインだったということもあります。
昨今は、「スマホ育児」などという言葉もあります。スマホの無い生活は難しい現代ですが、本来なら小さい子どもの育児は、「直接触れて刺激を与える」ことがとても大事。スマホのような一方的な情報を与えるのではなく、五感を大切にした育児を心がけていただきたいと思います。

小児科は、病気やケガだけで受診する科ではありません。日々の生活の中でご家族が困っていること、子どもに対するちょっとした心配ごとでも、なんでも聞いたり相談したりしてもらえる、そんな小児科外来でありたい。「地域の子育てアドバイザー」として、子どもたちとご家族の成長を、これからも見守っていきたいと思います。

ご予約・お問い合わせ

クリニック紹介 のページ一覧