中島 幸一 (Koichi Nakajima)
外科、ヘルニア外来
専門・得意分野 | 消化器外科、ヘルニア |
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略歴 | 平成2年 兵庫医科大学卒業 |
資格・免許 |
日本外科学会専門医・指導医 日本消化器外科学会専門医・指導医 消化器がん外科治療認定医 日本腹部救急医学会認定医 難病指定医 インフェクションコントロールドクター 日本スポーツ協会公認スポーツドクター 兵庫医科大学臨床教育教授 |
HERNIA
患者さま一人ひとりに最適な治療法をご提案します。
2022年4月より、より専門性の高い治療を行うヘルニア外来を開設しました。多くの方に負担の少ないヘルニア治療を提供したいという思いで日々精進しております。ヘルニアでお悩みの方、ヘルニアについてもっと知りたい方は、ぜひヘルニア外来を受診してください。
ヘルニアとは、体内の臓器が本来あるべき位置から脱出、突出する病気の総称で、鼠径ヘルニアは、鼠径部と呼ばれる足の付け根部分から、腸などの内臓が飛び出した状態(いわゆる脱腸)のことをいいます。
鼠径ヘルニアは先天性のものと後天性があります。幼児期までが一つのピークで、その後は患者さまが減りますが、50~60代ぐらいから再び増えてきます。
※でっぱったまま元にもどらなくなることを嵌頓(かんとん)といいます。嵌頓は危険な状態で、緊急手術が必要です。腸管の血流障害や壊死をともなうと、命にかかわることがあります。
鼠径ヘルニアは自然治癒する病気ではないため、手術または経過観察しか方法がありません。手術では、弱くなった腹壁をメッシュグラフト(人工筋膜)で補強します。患者さま個別の条件(年齢、性別、体格、ヘルニア門の大きさ、嵌頓など)に応じて、適切な術式を選択する方針としています。
鼠径ヘルニアの手術には、「鼠径部切開法」と「腹腔鏡下手術」があります。 さらに腹腔鏡下手術には「TEP法(テップ法)」と「TAPP法(タップ法)」があります。 患者さまのからだの状態、病歴、ヘルニアの所見に応じて、「TEP法」、もしくは「TAPP法」を選択しています。条件によっては鼠径部切開法をおすすめすることがあります。
腹腔鏡下手術 | TEP法を おすすめするケース |
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TAPP法を おすすめするケース |
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鼠径部切開法 | おすすめするケース |
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手術では、腸などが出てしまう穴をふさぐためにメッシュグラフト(人工筋膜)を使用しますが、そのメッシュが大きければシワになり、小さければ穴を塞ぎきれません。患者さま一人ひとりの状況に合ったサイズにメッシュを加工しながら、正しい位置に入れることがとても重要です。もちろん、誰しもがメッシュを使用するわけではなく、若い人であれば自分の組織で治すという方法もあります。
例えば、若い女性で今後妊娠や出産を希望する場合は、メッシュを入れると、妊娠中に引き伸ばされてしまうので、メッシュではなくご自身の組織で治す方法をご提案しています。
近年、ヘルニアは入院して治療するのではなく、日帰りで治療するというケースが増えてきています。日帰り手術の場合は、手術後の痛みの有無にかかわらず、痛み止めを処方し、自宅で様子を見ていただくという形です。
当院では日帰り手術ができないことはありませんが、お勧めしておりません。短期あるいは一泊入院していただくことで、患者さまの術後もしっかり診ることができるからです。患者さまの異変にすぐ対応できますし、痛まなければ痛み止めの薬を出す必要はありません。当院では、術後の患者さまに安心してお帰りいただくことが、第一であると考えています。
手術名 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | |
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鼠径・臍・大腿 腹腔瘢痕ヘルニア | 腹腔鏡下切除術 | 44件 | 65件 | 66件 |
現在、予定されている休診はありません。
中島医師 4月より水曜PMの診察が13:00~14:30に変更となります。
急遽、担当医が変わる場合がございますのでご了承ください。