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耳鼻咽喉科

耳鼻咽喉科の特長

耳鼻咽喉科は、 耳、鼻、頭頸部(喉・首)の領域を三本柱として主に診療しています。

  1. 耳の症状:難聴、耳だれ、耳の痛み、耳鳴り、めまい など

  2. 鼻の症状:鼻水、くしゃみ、鼻づまり、鼻血、嗅覚異常 など

  3. のどの症状:のどの痛み、声がれ、飲み込みにくさ、いびき など

めまい疾患や、顔面神経麻痺、夜間のいびきや睡眠時無呼吸症候群なども耳鼻咽喉科で診療しています。

診療方針

当院の耳鼻咽喉科では、患者さまが安心して診療を受けられるよう、わかりやすく丁寧な診察を心がけています。

治療にあたっては、患者さまの気持ちや状況をしっかりと汲み取り、臨床経験や学会の基準に基づいた適切な治療方法をご提案し、納得のいく診療を進めています。

診療内容として、副鼻腔炎には薬物療法に加え、内視鏡下副鼻腔手術(ESS)を行っています。アレルギー性鼻炎には、外来でのレーザー治療や舌下免疫療法を取り入れ、必要に応じて手術にも対応しています。また、睡眠時無呼吸症候群の診療にも力を入れており、CPAP療法や手術など、それぞれの状態に適した治療を提供しています。特に、PSG検査(終夜睡眠ポリグラフィー)は予約枠を多く確保しており、スムーズに受診いただけます。

診療内容

対象とする主な病気

  • 中耳炎
  • 副鼻腔炎・鼻中隔彎曲症・アレルギー性鼻炎
  • 咽頭炎・扁桃炎
  • 睡眠時無呼吸症候群
  • めまい
  • 顔面神経麻痺
  • 嚥下障害
  • 難聴(突発性難聴・加齢性難聴 など)

検査・診断方法

  • 64列マルチスライスCT
  • 1.5テスラMRI
  • 純音聴力検査・語音聴力検査
  • 内視鏡
    耳・鼻・咽喉頭様の内視鏡で写真・動画撮影が可能です。
  • ABR(聴性脳幹反応)検査
    難聴に対する脳波検査です。
  • アプノモニタ-・ポリソムノグラフィー検査
    睡眠時無呼吸症候群の検査です。
  • 赤外線CCDカメラ
    眼振・めまいの検査です。

副鼻腔炎

副鼻腔炎の主な症状

  • 鼻づまり
  • 黄色・緑色の鼻水
  • 顔面の痛み
  • 嗅覚障害
  • 微熱
  • 後鼻漏による咳
急性副鼻腔炎発症から4週間以内に治る
慢性副鼻腔炎約3ヵ月以上続く

副鼻腔炎の治療法

  • 薬物療法
    抗生物質、ステロイド薬、去痰薬・抗ヒスタミン薬
  • 鼻洗浄
    生理食塩水を用いて鼻腔を洗浄
  • 手術療法
    内視鏡下副鼻腔手術(ESS)
  • アレルギー治療
    アレルゲン対策や免疫療法

内視鏡下鼻副鼻腔手術 (ESS)

慢性化したり、重症化したりすると、手術が適応となります。内視鏡下鼻副鼻腔手術(Endoscopic Sinus Surgery)は、鼻の穴から内視鏡を挿入して副鼻腔内の炎症を治療する方法です。手術時間は重症度により異なりますが、通常は1~2時間程度です。以下が手術の主な手順です。

1.麻酔の施行ほとんどの場合、全身麻酔を使用します。
2.内視鏡の挿入鼻腔から内視鏡を挿入し、副鼻腔内を観察します。
3.病変部の除去炎症を起こしている粘膜や鼻茸、骨の一部などを除去します。
4.排膿路(膿を出す通り道)の確保膿や分泌物がスムーズに流れるよう、副鼻腔の排出経路を広げて確保します。
5.止血とガーゼの挿入ガーゼや止血剤を挿入し、1~2 日後に除去します。

CT検査で鼻中隔弯曲症などがある場合、鼻中隔矯正術の同時手術をおすすめする場合があります。

アレルギー性鼻炎に対する手術(下鼻甲介粘膜下切除術、後鼻神経切断術など)を同時に行うことも可能です。

手術を受けた後でも、副鼻腔炎が再発する可能性はありますが、鼻づまりや頭痛、膿の排出不良などの症状は多くの場合改善します。特に、排膿路が広がることで呼吸がしやすくなり、生活の質(QOL)の向上が期待できます。

ただし、好酸球性副鼻腔炎などの難治性副鼻腔炎は、アレルギーや免疫の低下などが原因で再発することもあるため、術後のケアやアレルギー管理、定期的な診察が重要です。近年は、鼻茸を強力に抑制する再発への新しい治療薬(生物学的製剤)が開発され、術後の管理がしやすくなりました。

アレルギー性鼻炎

アレルギー性鼻炎とは、花粉やハウスダストなどのアレルゲンが原因で鼻の粘膜が過剰に反応し、炎症を引き起こす疾患です。季節性と通年性の2種類があり、季節性は特に花粉が多い時期に悪化します。通年性はダニやカビなどのアレルゲンにより、年間を通じて症状が続くことがあります。生活の質を低下させることが多いため、適切な治療が必要です。

アレルギー性鼻炎の主な症状

  • くしゃみ
  • 鼻水
  • 鼻づまり
  • 目のかゆみ・充血
  • のどの違和感やかゆみ
  • 嗅覚の低下

アレルギー性鼻炎の治療法

  • 薬物療法
    抗ヒスタミン薬、ステロイド点鼻薬ほか
  • 舌下免疫療法
    舌下免疫療法(舌の下に薬を投与する方法)など
  • 手術療法
    下鼻甲介粘膜焼灼術(レーザー治療)、下鼻甲介粘膜下切除術、後鼻神経切断術

下鼻甲介粘膜下切除術(かびこうかいねんまくかせつじょじゅつ)

鼻の内部には「下鼻甲介」という構造があり、これが腫れると鼻づまりが起こります。下鼻甲介粘膜下切除術は、鼻腔内の下鼻甲介の粘膜下組織を切除し、鼻づまりや慢性鼻炎を改善する手術です。内視鏡を用いて主に全身麻酔下で行います。下鼻甲介粘膜を温存するので、回復が比較的早いのが特徴です。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)

睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、2019年の報告によると国内に940万人以上(*1)の患者がいると推計されています。しかし、CPAP療法を受けている方は約65万人(*2)にとどまり、症状の多様さや気づきにくさから、適切な診療を受けられていない方が多いのが現状です。

当院ではSAS診療に力を入れており、PSG検査(終夜睡眠ポリグラフ検査)をスムーズに受けられる体制を整えています。検査枠を増やし、できるだけ早く検査を受けられるよう努めています。また、PSG検査は一泊入院が必要ですが、結果は郵送でお届けするため、お忙しい方でも受診しやすいよう工夫しています。

検査の結果、治療が必要と判断された場合は、症状や生活に合わせた治療を行います。治療開始後も、定期的に通院しながら効果を確認し、継続的にサポートしていきます。

ひどいいびきや、睡眠中の頻繁な呼吸停止が気になる方は、早めの検査と適切な治療が大切です。

*1: Benjafield AV, et al: Lancet Respir Med 2019 *2:厚生労働省: e-Stat, 社会医療診療行為別統計

睡眠時無呼吸症候群(SAS) 診療の流れ

◀ この図は左右にスライドできます ▶

睡眠時無呼吸症候群(SAS) の治療法

CPAP療法

欧米や日本国内で最も普及している治療方法です。睡眠時無呼吸を防ぐために、気道に空気を送り続けて気道を開存させておくというものです。

CPAP装置は保険診療下で貸与されます。

マウスピース

軽度な症状に適した治療法です。下あごを前方に固定して空気の通り道を開くようにするものです。
(他の医療機関へ紹介します)

外科手術

原因がアデノイド肥大や扁桃肥大などの場合には、手術によって取り除くことがあります。また、鼻閉を起こす鼻疾患は、 CPAPや口腔内装置の治療を妨げるため手術が必要となることがあります。

診療実績

▼ この表は横にスワイプ(スライド)できます

手術名2021年度2022年度2023年度
内視鏡下副鼻腔手術82件43件45件
内視鏡下鼻腔手術98件60件37件
口蓋扁桃手術48件24件39件
鼻中隔矯正術46件28件34件
頭頸部良性腫瘍摘出術15件7件4件

休診代診

現在、予定されている休診はありません。

担当医表

耳鼻咽喉科

急遽、担当医が変わる場合がございますのでご了承ください。

女性医師
午前午後

担当医

診療なし

当院は 神戸市の2次救急輪番病院 に参画しています。 救急患者様は日曜・祝日も24時間受け付けております。

24時間365日 地域救急医療の中核病院として、緊急な治療が必要な患者さまに対応するための受け入れ体制を構築しています。

夜間・休日の救急外来

夜間・休日診療のご案内

外来担当医師

西井 智子 (Tomoko Nshii)

耳鼻咽喉科

専門・得意分野 耳鼻咽喉科
略歴 平成23年 関西医科大学卒業
平成23年 兵庫医科大学病院 臨床研修医
資格・免許 日本耳鼻咽喉科頭頚部外科学会専門医
補聴器相談医

耳鼻咽喉科部長
伏見 勝哉 (Katsuya Fushimi)

耳鼻咽喉科

専門・得意分野 耳鼻咽喉科
略歴 平成21年 兵庫医科大学医学部 卒業
平成21年 兵庫医科大学病院 臨床研修医
資格・免許 日本耳鼻咽喉科学会認定専門医・指導医
補聴器相談医
PreCC-OSCE 認定者

藤木 惇也 (Junya Fujiki )

耳鼻咽喉科

専門・得意分野 耳鼻咽喉科
略歴 平成29年 兵庫医科大学卒業
資格・免許 日本耳鼻咽喉科学会認定専門医

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