最新のアンギオ(血管造影)装置を導入。「心臓」の病気の検査・治療と予防まで新センターを立ち上げ地域を支えます。
循環器の病気は、さまざまな病気の結果として起こることがあります。たとえば、比較的身近な病気として、高血圧や糖尿病、脂質異常症(以前は高脂血症などとよばれていました)などのいわゆる生活習慣病などです。これらは一生つきあっていく病気であり、場合によっては循環器の病気のリスクをとても高めてしまうものでもあります。
心臓の病気は、早期発見(診断)・早期治療がとても大切です。循環器の病気を発症した後ではなく、その前の予防の段階から関わっていく必要があります。そのためには、エキスパートである医療者や設備が整った、「センター機能」が必要なのです。
新規導入のアンギオ装置で低侵襲なカテーテル検査・治療を実践する
これまでも当院では、循環器領域での診断や内服薬の治療は行っていましたが、心臓のカテーテル検査や治療は行っていませんでした。これが一番大きな「新しく始めること」だと思います。
心臓カテーテルは、検査と治療の両方に使える手技です。足や手の血管から、細くて長いカテーテルを、心臓を栄養する血管まで挿入し、検査や治療を行います。
このとき、術後の出血や痛みなど、患者さまの体への影響が比較的少ないことから、手の血管から挿入する方が低侵襲であるといわれています。当院の循環器病センターでは基本的に、低侵襲治療を目指しており、手の血管からのカテーテルを行っていく方針です。
「全身を診る」ことを実践し、心のかよった循環器病センターを目指します
私は日常診療の中で、「患者さまの全身を診る」ことを心がけています。血液検査などのデータはもちろんですが、患者さまとのコミュニケーションを大事にし、「患者さまの訴え」を中心に診療を進めています。他院で心臓の病気の可能性を指摘された方はもちろん、「心臓の病気かどうか分からないけど」という方でも気兼ねなく受診していただき、予防も含めて対応していけるようなセンターにしていきたいと思っています。
私自身はこれまで、内科、一般内科、循環器内科での診療経験があり、心臓カテーテル治療は700件以上の経験があります。循環器病センターが実際に稼働を始めるのは2021年2月です。現在はこれまでの自分自身の経験を活かし、循環器病センターの開設に向けて、医師、看護師、放射線技師など、エキスパートを育てるための教育などの活動もしています。
センター自体を新たに立ち上げることになりますから、スタッフ全員が真剣です。お互いが積極的に意見を出し合い、議論しながら、実際の運営をシミュレーションしています。チーム一丸となって、この地域の循環器医療に貢献したい、その気持ちで取り組んで参ります。
医師プロフィール
循環器内科 部長、循環器病センター 副センター長
水口 幸生 (Yukio Mizuguchi)
総合内科、循環器内科、循環器病センター
専門・得意分野 |
内科、循環器内科、心臓カテーテル、心エコー |
略歴 |
平成14年3月 香川大学医学部 卒業 |
資格・免許 |
日本内科学会総合内科専門医
日本循環器学会専門医
日本超音波医学会専門医
日本超音波医学会指導医
日本心血管インターベンション専門医
心臓リハビリテーション指導士
|
所属学会など |
日本内科学会
日本循環器学会
日本超音波医学会
日本心血管インターベンション学会
日本心臓病学会
ヨーロッパ心臓病学会(ESC)
日本不整脈心電学会
日本心臓リハビリテーション学会 |
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