平成31年4月1日より神戸百年記念病院の院長に就任をいたしました。
「平成」の終わり、そして「令和」へと年号の変わる、この新しい時代の幕開けの年に、地域の皆さまと100年以上の歴史を積み重ねてきた神戸百年記念病院の院長に就任したことの重責をしっかりと果たしていきたいと思っています。
私自身は、整形外科の中でも腫瘍を専門として医師キャリアをスタートしました。軟部組織から骨まで、脊椎、股関節、膝関節など、整形外科が対応するあらゆる分野での手術が必要だったため、各分野のエキスパートである医師の手術を見学したり、学会にも参加し研鑽を積んできました。北陸に勤務していたときは、人手が足りずどのような症例にも対応できることが求められていましたので、総合的に治療ができる整形外科医としての今の自身のスタイルが確立されました。
「患者様が今何を求めていて、それ応えられるか!いや応えよう!」という想いが強くあったからこそ成長でき、患者様を支え、信頼関係を築くことができたと感じています。
そこまでの自身の道のりを振り返り、改めて想うこと。
当院の理念“~地域になくてはならない病院になる~”を具体的に考え、今現在はもちろん、これからの未来に向けた地域のニーズに対し、私たちも変化をしていく必要があると思っています。
まずは、下記5本の柱を立て構築していきます。
万が一の事態に対応する=急性期医療(救急診療)の強化
整形外科はもちろん、内科や外科を含めて救急体制を確立し、さらに対応できる範囲を拡充していきます。
専門的・高度医療に対応する=診療科の強化
細分化され、より専門的になる現代医療を地域でも安心して診てもらえる診療体制を実現していきます。
健康維持への活動強化
市民公開講座・健康教室・学校での講演など、地域の皆様の健康の一助となるための啓蒙活動を促進します。また、健康診断、人間ドックを通じて、早期発見、早期治療で患者様の健康を支えます。
地域医療機関との連携強化
地域包括ケア病棟を稼働し、急性期医療を過ぎた患者様が安心して在宅復帰・社会復帰ができる体制を整えます。また、地域クリニックの先生と協力し、地域の患者様をしっかり支えていける体制を構築します。
在宅復帰の支援及び、在宅医療の強化
患者様の退院後の生活を支えられるように、医療福祉相談はもちろん、その後の生活支援として、訪問看護、訪問リハビリなどの在宅医療も強化し、シームレスなサポート体制を構築します。
“地域になくてはならない病院”となるため。
安心で質の高い医療サービスを基本に、地域の皆様の声に耳を傾け、そして応えられるように職員一同これからもより一層の努力を続けてまいります。