近年、乳がんの発症は増加の一途をたどり、罹患率は1位で、死亡率も年々増加しています。しかし、がんを小さいうちに見つけることができれば乳がんは治療効果が高くなります。
ごく小さながんを早期発見するために、厚生労働省より推奨・発表されている乳がん検査の頻度は、「40歳以上の女性で2年に1回の問診及びマンモグラフィによる検診」とされています。
引用元:厚生労働省(2019)
乳房は立体的で厚みもあり、そのまま撮影すると乳房全体が入らないだけでなく、乳腺や脂肪、血管などの重なりで、実際に病変があっても写し出されないことがあります。そこで、技師が直接乳房に触れて引っ張るように伸ばして広げるようにしていきます。 その後プラスチックの板で固定し、乳房全体を薄くするために強く圧迫していきます。こうすることで診断に必要な良い写真を撮ることができ、放射線による被曝を少なくする効果もあります。
当院では2023年6月にトモシンセシス機能搭載デジタル乳房X線撮影装置を導入致しました。従来と比べて高精細な画質が得られるようになりました。
1回の圧迫で1㎜程度にスライスした断層画像を撮影します。
そのため診断のしにくい石灰化や乳腺の重なりに隠れていた腫瘤が見つけやすくなります。
マンモグラフィで乳がんが疑われる石灰化病変に対し、専用の針を用いて組織を吸引し採取する検査です。
専用の針を穿刺後、針先の開口部より組織を吸引し採取します。局所麻酔を用いるので、痛みを感じることなく安心して検査が受けられます。
正しい診断を行うためには「施設・機器の精度」「診療放射線技師の撮影技術」「医師の読影能力」の3項目が求められます。日本乳がん検診学会など6学会で組織した「マンモグラフィ検診精度管理中央委員会」では、これらの精度管理において、一定以上の成績を上げた医師・技師・施設に対して認定を行っています。 当院は、医師・技師の認定を受けた医療機関です。精度の高い検診を行うために有資格医師・放射線技師が検査読影・診断にあたっています。
デジタルマンモグラフィの撮影は、
認定資格のある女性放射線技師(現在6名)が対応します。
対象者 | 40歳以上の女性(2年に1回) | |
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料金 | 40歳代の方 | 2,000円 |
50歳以上の方 | 1,500円 | |
70歳以上の方 | 無料 |